Shadow Avatar System

コンセプト

 映像空間における自身の分身であるCGアバターを活用し,離れた場所にいる人とインタラクションを行ったり, 映像表現されたバーチャルな世界に入り込み,現実には体験することのできない世界を体感するなどの研究が 多くなされてきました.しかしながら,これまで映像空間上の自身のアバターと実空間に存在する自身の身体が 分離しているという問題がありました。これにより,アバターを対象認識的に操作することとなり,アバター を介して自身の身体で仮想空間内の環境を感じることは難しいと考えられます。  そこで,本テーマでは,以上の問題を解決することを目指して,『Shadow Avatar System』を提案するなど これまでとは異なる新たなアバターの設計手法について研究しています。



システム

 Shadow Avatar System は人の身体の影に重畳する形でアバター(Shadow Avatar)を提示しています。  このアバターは体験者の両手,胴体に対応して動作し,肘に位置が一義的に位置が 決まらない冗長自由度を備えています。この冗長自由度により,人の身体とアバターの間には, 常に動きのズレが生じ続けています。





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モデル


ワヤン・クリ

 インドネシアのジャワ島にある伝統的な影絵芝居の操り人形です。ワヤン人形は水牛の皮に透かし彫りの細工が施されており ,石油ランプで光を当て,その影を白いスクリーンに写して物語を繰り広げます.観客は人形とは反対側から鑑賞します。





ピノッキオ

 1883年に出版されたイタリアの作家 カルロ・コッローディの児童文学作品『ピノッキオの冒険』 の主人公,ピノッキオをモチーフとしています。


人形浄瑠璃

 1人形浄瑠璃とは三味線を伴奏楽器として物語の語り手のストーリーに合わせて人形使いが操り人形を動かす 日本の伝統芸能です。ここでは,その人形浄瑠璃の人形をモチーフにしています。


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業績・展示

  • ワークショップ「表現で出会う・表現でつながる:影で出会う・つながる」(国立民族学博物館,2010/3/21~22)
  • 予感研究所3(日本科学未来館,2010/5/1~5)
  • ジェノバ・サイエンスフェスティバル(ボルサ宮殿,2010/11/4~7)
  • ワークショップ「表現で出会う・表現でつながる~ワヤン・クリ~」(石川県立ろう学校,2011/11/21,22)